乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
その言葉に、陸さんは私の腕を掴んだ。
「マジかよ…お前もなんで言わねーんだよ!?」
「いや…気づかなかったくらいだし大したことないと…」
「血出てんだろっ」
イラついた様子の陸さん。
「あんたも旦那なら、ちゃんと見とけば?」
優斗パパがため息交じりに言うと、陸さんの眉間のしわが濃くなった。
その時、遠くから優奈ちゃんが走ってくるのが見えた。
「ちょっとー!!突然どこ行ったのかと思ったら…ここにいたのー!?」
「ああ…わりぃ。でももういーだろ?お前ちゃんと泳げてんじゃん」
その言葉に優奈ちゃんは「えー!」と残念そうに声を上げた。
その時…
「痛ッ!!」