乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
優奈ちゃんが突然その場にうずくまった。
足元を見ると、足の裏側から血がどくどくと流れ出ている。
「優奈ちゃん…足!!」
その近くには大きなガラスの破片が落ちていた。
「これで切ったのか?」
陸さんも優奈ちゃんの隣にしゃがみこむ。
「いったぁ…」
傷が深いようで、優奈ちゃんの顔が青ざめていく。
私は近くの海の家で救急セットを買い、優奈ちゃんの足を手当てした。
しかし、深く切ってしまったようでなかなか血が止まらない。
「どうしよう…」
止血の仕方もちゃんと合っているか不安。
陸さんが優奈ちゃんの顔を覗きこんだ。
「病院行くか?」
「う、うん…」