乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
「…どうした?」
「だ、大丈夫です…」
少し足を引きづりながら歩き出すと、優斗パパに行く手を阻まれた。
「大丈夫じゃねーだろ、そういうとこほっとけないんだよ」
「だって…」
「足痛いんだろ?捻挫か?」
「ちょっと捻っただけです」
「肘怪我したり捻挫したり…本当にどんくせーな」
優斗パパが半笑いでしゃがみこみ、私の足首を触った。
「……腫れてんじゃん。よくこんなのでフツーに過ごせてたな」
足の痛みよりも、陸さんと優奈ちゃんの事が気になったりしてたから…
優斗パパはどこかへ行くと、氷水の入った袋と湿布を持ってきた。
「そこの海の家の人からもらってきた。これで冷やせば?」
「あ…ありがとうございます…」