乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
「な、どうしたの!?」
「不安そうな顔してっから」
「え!?私!?」
思わず両手で顔を覆った。
「さっきのママ友のことか?別にオレはあんな媚びられたって、なびかねぇから安心しろ」
「陸さん…」
「奈緒が考えてることくらいすぐわかんだよ。っつーか、そんな簡単にオレがなびくとでも思ってんの?」
「思ってない…けど…」
あの二人綺麗だし…積極的だし…
すぐ悲観的になるのは私の悪い癖だってわかってるんだけど。
「ばーーーーーーーーーーーーか」
陸さんが私の頬をつねった。
「痛ッ!」
「お前以外の女、興味ねーよ」
そう言ってフッと笑い、「じゃな」と外へ出て行った。