乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
私は術後の手当てをしてもらいながら、色んなことを考えていた。
私なら絶対裏切らないし、陸だけをずっと好きでいられる。
もし…奈緒さんに少しでも浮気心があったんだとしたら、許せない。
密かに私の心の中で、闘志が燃えていた。
治療室を出ると、陸が廊下の長椅子に座っていた。
ウトウトと居眠りしている顔でさえもかっこよくて見入ってしまう。
陸はいつも私を助けてくれる。
この前の元彼事件の時もだけど…
今まで付き合ってもイマイチピンとこなかったのは、やっぱり心の中にずっと陸がいたからだった。
私は陸じゃなきゃだめなんだ…
私なら…
陸をもっと幸せにできる。