乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
陸は家に上がると、「懐かしいな~」って言いながら周りを見渡した。
「昔はしょっちゅう来てたもんね…」
「だな。あの頃は健汰とか光とも絡んでたけど…最近付き合いねーしな、あいつら今なにやってんだか」
「あ、卒アル見る?健汰さん達のってるよ?」
健汰さんと光さんは、お兄ちゃんの同級生で陸と同じチームだったらしい。
私は左足をかばいながら二階に行こうとした。
「今度でいーよ、その足で無理に取りに行かなくても…」
「ううん、ついでに私も自分の部屋に用事あるから……」
「そっか、んじゃまた手かしてやるよ」
陸はまた私を支えて、階段を一緒に上ってくれた。