乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
涙の花火大会
あの海の日から数日が経った。
私は気持ちがずっと晴れていなかった。
あの日、陸さんが帰宅した時…
なぜかよそよそしい態度たっだように感じた。
私の顔もあまり見ようとしなかったし。
“遅かったけど何かあったの?”
その言葉がすんなり言えたらどんなに楽だったんだろう。
知りたいけど、知りたくない。
優奈ちゃんとずっと一緒だったのは間違いないんだもん。
怪我して縫ったとはいっても明らかに遅すぎるし。
気になって気になってしょうがない。
“嫁が遠慮してどうするの?”
優斗ママに言われた言葉が頭をよぎる。