乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
「ホラーって…ひどい!足痛めたんです!」
「この前捻ったとこ?こんな下駄履いて…無理するからだろ」
「だって…お祭りだったから…」
「…つーかさ、旦那は?家か?」
こんな姿で公園にいるなんて明らかにおかしいと思ってるよね…
でも、優斗パパには理由を言いたくない。
「い、家です!私はちょっと涼みにきたんです!」
そう言うと、優斗パパはじぃっと私の顔を見てきた。
私は嘘つくのが苦手だ。
「嘘だな」
やっぱり即、バレた。
「え、なん…」
「あんた嘘付くの下手だろ?すぐ顔に出るタイプだもんな」
優斗パパは珍しくハハっと声を上げて笑っている。
「それにさ、もしそれが本当だとしたら旦那もありえねーな。こんな夜に女一人で出歩かせるなんて」