乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
「そ、そうですよね…」
「あの旦那がそういうことさせるはずねーだろうし」
このひと、何気に陸さんの事わかってるな…。
「よく御存じで」
「見てればわかる。あんたのことすげー好きすぎてどうしようもないって顔してるもんな」
「えっ…」
他人からはそう見えてるの!?
いや、この人はただ私の事をからかってるだけかも。
「そんなこと…ないですよ。もう何年も一緒にいるし…あっちは飽きてるかも。こんなに好きなのは私だけって感じがするし」
「へぇ。やっぱなんかあったんだろ?そんな自信なさげなこと言うなんてな」
ゲ。墓穴掘った…
変な事言うつもりなかったのについ…。
「なんにもありません!わ、わたし…帰りますから!」