乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
「あんたの旦那、今あの女と一緒にいたりして?」
踵を返して帰ろうとしたのに、そんな事を言われて足が動かなくなった。
「図星?」
「ち、違います…」
「あの女今度はどんな手使ったわけ?あんたもいい加減我慢すんのやめろよな」
違うって言ってるのに…
どうしていつもこの人はズケズケと突っ込んでくるの?
今陸さんと優奈ちゃんが二人でいる…
そんなこと考えたくないのに。
「もうっっ、放っといてください!」
「放っとけねーんだよ!」
大きめの声でそう言われ、驚いた。
優斗パパがそんな事言うなんて。
少しイラついた様子で俯いている。
「俺だって…なんでこんなにあんたのことばっか考えちまうのか…」