乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】




「も、もしもし…」




『奈緒!?お前今どこにいんだよ!?』





少し苛立ち口調の陸さん。



優奈ちゃんと話終わったのかな…







「ゴメン…家のち、近く…」




ドキドキして声が裏返ってしまった。



変に思われてなければいいけど…






『は?なんでそんなとこ…もしかして歩いて帰ってきたのか!?』




「ううん、タクシーで…陸さんは帰ってきたの?」




『さっき着いた。奈緒いねーから焦ったわ。どの辺?今外出るから』




「い、いい!もう着くから!!じゃあね!」





私は陸さんの返事も聞かずに切ってしまった。




もし優斗パパといるとこを見られたら…



またやっかいなことになる。



余計な心配かけたくないし。





< 210 / 263 >

この作品をシェア

pagetop