乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
胸が熱くなる。
陸さんはハッキリ言ってくれたのに…
私はその頃優斗パパと一緒にいた。
「お前の気持ちはどうなの?あいつのこと気になる?」
「絶対ありえないよ!私だって…何があっても陸さんを手放したくない…たとえ陸さんが他の人を想っても、また振り向いてくれるように努力するよ!」
「ふっ。…オレらって同じこと思ってんだな」
「え!そ、そうなの!?」
陸さんがケラケラ笑っている。
「でも…お前の気持ちに気づけなかった自分がすげーむかつくよ。夫失格だな」
「そんなことないよ…」
「奈緒もさ、遠慮すんなよ。これから言いたいこととか、不安な事はちゃんと言え」
「うん…わかった」