乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
そうだよね、陸さんはいつだって私のいう事に耳を傾けてくれた。
いつも親身になって話を聞いてくれるし、悩み事は一緒に考えて解決してきた。
今回だって、すぐ言えばよかったのに…
私ってバカだ。
「優斗ママとパパ、もっと話し合ってほしいな…」
「んー。あいつらはどうなんだかな。俺らが首突っ込むことじゃねーよ」
「そうだよね…」
私が腑に落ちない顔をしてると、ビシッとでこピンされた。
「いったぁ…!!」
「前にも言ったけど、他の夫婦のことなんてどーでもいいだろ?それに俺あいつ嫌いだし」
「ゆ、優斗パパのこと?」
「ああ。もうツラも見たくねぇな。あいつらがどうなろーと、どうでもいいわ」
陸さんはそうかもしれないけど…
優斗君がかわいそうだし、それに優斗ママの本音が気になる。