乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
「はい…一度お店で偶然会いました。でも優斗君パパ、ちゃんと頑張ってますよ!?どんな仕事でも一生懸命やってる人って、素敵だと思います」
優斗ママが私を見てふっと笑った。
「あなたは本当に素直な人なのね、雅人が惹かれるのもわかるわ…。私もあなたのように素直で優しい女になれば良かったのかしら」
「今からだって遅くありませんよ!もう一度話し合って…」
「もう無理なのよ…今年中に離婚するつもりでいるの」
「そんな!決断早すぎるんじゃ…」
「あなたのせいじゃないから気にしないでね?…前から考えていたことだから。どうしても私って上をみちゃうのよね…悪い癖だとわかっているんだけど、どうしようもないの。この性格はなかなか直らないものよ」