乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
一ヶ月後――――――
夏休みを終えた優奈ちゃんが久しぶりに事務所にきた。
相変わらず優奈ちゃんの笑顔はキラキラしていて可愛い。
私の顔を見るなり、深く頭を下げた。
「奈緒さん…色々とご迷惑おかけしました」
「え!?」
「陸に聞いていますよね…?私…」
「あっ…うんうん…いいの!もう…顔上げて!?」
私の言葉にゆっくり頭を上げた。
「許して…くれるんですか?私奈緒さんを裏切って陸に告白しちゃったのに…」
「うん…正直驚いたし、色々悩んだけど…優奈ちゃんの気持ちもわかるから。それにもう解決したことだしいいの!だから気にしないでね?それより…聞きたいことがあったんだけど…」
杉田さんの事…
それだけはどうしても聞きたかった。