乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
「そういえば…蒼空君のパパは何のお仕事をしてるの?」
ほらキタ――!!!
この手の話題は苦手。
それ聞いてどうすんのよ!?って、いつも突っ込みたくなる。
前にも聞かれたけど、うまく流したのにな…
「えっと…とびです…」
「鳶?」
「はい…」
陸さんは私と結婚する前から色んな資格を取っていた。
高校には行っていないけれど、頭が良い陸さんはちょっと勉強しただけで受かっちゃう。
世の中って本当に不公平…
そして今は前に働いていた建設会社の親方さんの協力もあって、独立して会社を経営している。
一応私はそこの事務をしているんだけど、陸さんの人脈もあってか、仕事が沢山舞い込んでくる。