乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
「鳶ねぇ~」
渉君ママが何を思ったのか、鼻で笑った。
私はそれを見逃してはいない。
どういう意味!?
鳶じゃ悪いの!?
陸さんだって一生懸命資格とって働いて、やっとここまでの会社に成長したのに…
その後2人は優斗ママが新しい車を買ったという話題で盛り上がっていた。
朝から気分悪い…
よりにもよって今日バスまだ来ないし…
「ママ…」
その時、蒼空が驚いた表情を見せた。
「どうかした!?」
「これ僕のリュックじゃない…」
「え!?」
見ると、それは唯のリュックだった。
顔が青ざめる。
慌てて出てきたから唯のリュックにお弁当詰めてきちゃったんだ…