乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】


おっちょこちょいな自分に嫌気がさす。


戻る気にもなれないし…




「あっらぁー間違ったの?」



「ピンクのリュックでわかりやすのにねぇ?かわいそう蒼空くん」



優斗ママと渉ママがまた笑っていた。


目が笑ってないんですけど。




「ごめんね蒼空…」



今日は唯のリュックで我慢してって言おうとした瞬間。




「あっ!パパだぁーー!」



蒼空が私の背後の方を見て手を振った。




振り返ると、唯を抱えて手には蒼空のリュックを持った陸さんが歩いてきた。




「り、陸さん!」




隣にいた二人のママは陸さんに見入っている。



さっき職業の話していたし、なんかヤダな…


初めて会わせるし…


なんか恥ずかしい…


< 8 / 263 >

この作品をシェア

pagetop