乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
おっちょこちょいな自分に嫌気がさす。
戻る気にもなれないし…
「あっらぁー間違ったの?」
「ピンクのリュックでわかりやすのにねぇ?かわいそう蒼空くん」
優斗ママと渉ママがまた笑っていた。
目が笑ってないんですけど。
「ごめんね蒼空…」
今日は唯のリュックで我慢してって言おうとした瞬間。
「あっ!パパだぁーー!」
蒼空が私の背後の方を見て手を振った。
振り返ると、唯を抱えて手には蒼空のリュックを持った陸さんが歩いてきた。
「り、陸さん!」
隣にいた二人のママは陸さんに見入っている。
さっき職業の話していたし、なんかヤダな…
初めて会わせるし…
なんか恥ずかしい…