乱華~羽をくれた君~Ⅲ【完】
「先日事務所に行ったとき、俺に“今度二人で会いましょう”と言ってきたんだよ」
「え…嘘!?」
「本当の事だ。だから契約してくれと、手も握られてね。優奈ちゃんはすごくかわいいし、俺もまいったよ。それなのにそっちから誘っておいて嘘をつくなんて、ふざけるなと思っているのはこっちなんだがね?」
口元は笑っているけど、目が笑っていない。
杉田さんは内心怒っている。
どっちが本当の事を言っているのか…
本当に優奈ちゃんから誘ったの…?
「ジンライムとビールです」
その時優斗パパが私達の前にお酒を置いた。
でも私の頭の中は優奈ちゃんの事でいっぱいで…
心臓がドクドク音を立てている。