Nemesis=復讐の女神=
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毎年、夏の夜は家族で河川敷にシートを引いて星を眺めていた。
川の穏やかなせせらぎと、頭上いっぱいに広がる数え切れないほどの星空。
私はこの景色が、大好きだった。
「ぁ、流れ星!」
ずっと眺めていたら、夜空に一瞬キラリと光る何かが見えた。
それを見た私は、いつも決まってあの日のことを思い出す。
「まるで、星が泣いてるみたいだね」
私がそう言うと、君はニコッと微笑んだ。
もう、相手の顔も名前も思い出せないほどむかしの記憶。
夜空に煌めいた一瞬の光は、まるで星の流した光の涙のようにいつまでも心に残ってた。
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