Nemesis=復讐の女神=

★悪夢



その日、私は以前よりも軽くなった心を弾ませながら青龍の倉庫に向かっていた。



それは、いつもと変わらぬ日常。



でも、心の中には尚と裕也が居るから。



昨日、私が二人を”さん”付で呼ぶと2人は笑いながら




「呼び捨てでいいよ、友達なんだしさ!」



そう言ってくれた。




それは、色んな子に言ってるってわかってる……でも、その言葉が二人との距離を無くしてくれたんだと。



そう思って、ちょっぴり嬉しかった。




少し鼻歌まじりで歩いて、倉庫につくと私は重い扉をギーッと開いた。



すると、いつもの賑やかな声はなく少し苦い鉄の匂いがした。




いつもと違う……。




その違和感に、ドクンと胸が不吉な音をたてる。



ふと、夢での言葉が脳裏に蘇る。



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