Nemesis=復讐の女神=



そして私は、ここの族の姫となった。



みんなが私を、「守りたい」と言ってくれたから。



でもね、私もみんなに何かあった時は体を張ってでも守りたい……そのくらい皆は、私にとってかけがえのない存在なの。




毎日、当たり前のように皆と笑い合って、喧嘩して時には泣いて………そんな幸せな日々。




けれどその幸せな日々も、そう長くは続かなかった。




「皆。今日から新しく青龍の姫になる……藤原悠里だ。」




そう言って蓮が紹介したのは、人形のように可愛い女の子だった。




小柄で小さな顔。
大きな二重の瞳に、それを囲む長いまつげ。



女の私ですら見入ってしまうほどの美貌。



「悠里ちゃん、よろしくね!」




私がそういえば、悠里ちゃんは可愛く「はい!」と言うと細くて小さな手を私の手に重ねた。




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