Calender_Girl





2月14日は、ヴァレンタイン・デイ。
だけれども、僕らはそんな浮かれたムードに浸っている場合ではなかった。彼女は
3月以降はここに来ることもできなくなってしまう。
だから、普段だったら楽しくこの日を過ごしていた僕らも
普通の、日。そういう感じで淡々と仕事をこなしていた。
和君たちのグループはもう仕事が無かったから
その代わり?かどうか、こんな企画を立てた。
洋@ML>解散&ご苦労さん会を開きます。
僕らのグループは無くなってしまうので
ここのオフィース全体を対象に開催します....


と、あった。MLグループ以外にもメールで展開したらしい。

なにも、そこまでしなくてもなぁ、と僕は思ってしまったが
まあ、お酒が好きなこの国の人たち、こういう事は素面
だとやりにくいのかもしれないな、とも思った。

開催予定日は最終週の水曜日、とあった。
....27日か。
僕は酒席があまり好きではないし、母を夜、ひとりにしておくのはすこし不安があった。
だから、参加は控えよう、とも思っていた。

それで、メールの返答をしないで放置しておいた。
いつもなら、そのまま不参加で処理されるのだけれど
この時は、何故か洋くんが僕のところまで訪ねてきて
「参加しますよね」と念押し。その視線には、何か意味が感じられた。

...洋くんもなにか誤解してるのかなぁ。
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