Calender_Girl



The day after


3月1日。


仕事は休みなので、今日はごく普通の土曜日。
いつものように、母の買い物のために車を走らせて。

食料品店へと。

僕は、車を降りずにカー・ラジオを聞いていた。


山下達郎さんの曲が掛かっていた。

彼が、ラブ・ソングを歌っている。



...あなたと 生きたい
他に何も要らない....。と言うような歌詞だ。


切なげなヴォーカルに、ちょっと涙。





そんな風に言えたらいいよね。



そう言える環境は、幸運だと思った。
現実には、そう思っていても
言い出せない、そんなことも多いのだろうと思った。




同時に、思う。
僕は、愛、と言う幻想を本当に知っているのだろうか?と。


いつも、楽曲であるとか、文学であるとか....
そう言ったものに象徴された架空のイメージに感銘を受けている。
それは、自分の持っている愛、と言う幻想に支配的だ。
けれど....。

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