Calender_Girl
だから、そういうところが解らない子は
僕が怒って口を利かないのだ、と
誤解するらしかった。

(まあ、でも賑やかな子と一緒の時は合わせてしまうのが僕で...
結果、ひどく疲れてしまったりするのだった)。


ミドルティーンの頃から、付かず離れず、みたいな感じだった子も
割と、物静かなタイプだったし...


そんな風に物思いに耽っていると、新しいグループのメンバーが
まとまって、ミーティングルームに入ってきた。

みんな、マジメそうな青年ばかりだった。


扉が閉じ、もう、これで終わりかな?と思った瞬間

ひざかけを持って入ってきたのは、その子だった。


彼女は、僕を見、周りの人に気付かれない程度に微笑んだ。
俯き加減の眼鏡越しの瞳は、輝いていたように見えた。




......ちょっと、困ったな......。



何故か解らないが、僕はその時そんな風に思ったことを憶えている。


勘、みたいなものだろうか。




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