Calender_Girl

事実、僕はお袋と二人暮し。
サラリーマン時代の退職金で家を買って。
5年ほど前、父が他界した、その同じ年に
兄も。

それで、母はすこし参ってしまい
心の支えが無い状態だった。


良くある事だが、旧いタイプの日本女性は
子供や、夫の世話をする事でIdentifyする事がある。

その双方を一挙に失ってしまったので
僕は、その代役に立った、と言う訳だ。


それ故に、そのポジションから抜けるには
まだ,暫く時間のが必要に思われた。
休日も、なるべく近くにいて
安堵感を持ってもらう必要があった。

だから、僕にフリータイムはこの時、存在していなかったのだ。






そんな事をMLに投げるわけにもいかず、極めてオチャラけて
僕は文章を書いた。



しかしある種、それは使命感のある行為である。
自分の為より、他者の為。

そういう使命感、時として男には必要な事だ、とも思う。

だから.....








しばらくすると、その子からMLに投稿があった。

その子@ML>わたしも家の掃除をしていました。
見えないところまで隅々に。
今度のお休みには排水管の掃除をするつもりです。
それは、心も体もすっきりすると掃除の本に書いてありました。

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