Calender_Girl

....女の子ってのもタイヘンなんだなぁ。と
僕は改めて、守ってやらなきゃな、と(別に彼女だから、と言う訳ではなく)
思うのだった。


もちろん、彼氏が居ればそれはそいつの仕事だが........。




*You make me feel like dancing(恋の魔法使い)/Leo Sayer*

11月を迎えたある日、MLグループ全員で工場見学をする事になった。
それで、新しい靴が貰えた。

彼女たちの居るプロジェクト・ルームに僕は新しい、黒い靴を履いてゆく。
もちろん、上着はお揃いの制服だが、僕はわざと一番大きなサイズを貰った。
なんとなく、ダブダブの上着が好きだったからだ。

ちょっと、包まれたい気持ちもあったし、HipHopっぽい感じも出そうだった。
それで、制帽もアポロキャップタイプの紺、いちばん大きいのを頼んだんだ。


新しい靴は、なんか馴染みがなくて、でも、底が硬くて歩くとカタカタ鳴った。
なんとなく楽しい気分になって、その、プロジェクト・ルームの扉を開く。


午後2時のその部屋には、MLメンバーのみんなしか居なかった。

測定機が運び出された後、小学校の教室くらいの部屋の真中には
がらんと大きなスペースが空いていた。


「こんちは」と僕が入っていくと、メンバーのみんな、にこにこと迎えてくれる。


あの子は....今日は少しだけお洒落なのかな?

 
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