Calender_Girl
僕はちょっと、お笑い芸人っぽいところがあって
露悪的にこういう事を言ったりしていたから
MLメンバーの間では「リアクション芸人」と異名をつけられていた。
もともと、バンドをしていたりしてたので
自分を楽しんでもらおうと言うような、サービス精神からの事だった。
たぶん思うに、この頃の彼女は僕のそういう性質を見切っていて
本質ではなく、エンターテインメントでそれをしていると理解して
それ故、怒らなくなったのだろう....なんて、今回想するとそう思う。
もちろん、この頃はそこまで考えてはいなかったから
どうしてかな?くらいにしか思わなかった。
いつもそうだけれど、僕は一度反芻しないとダメなタイプなのだ。
12月の声を聞く頃になると、この山奥にあるオフィースにも冬、を
実感させるような雰囲気が漂ってくる。
広葉樹が落葉し、まつぼっくりやどんぐりが広い敷地の中に散乱する。
敷地の中には野犬や狐などは入ってこれないから、こうした木の実とかを
小動物が採集にやってきたり、初雪の頃には愛らしい足跡が
刻まれていたりするようになったりもした。
通勤しながらそんな観測をして、僕はなんとなく楽しい気分で歩いていた。
.....不思議なものだ。
そう、僕はあまり動物などに親しむと言うタイプでもなかった。
子供の頃は本ばかり読んでいたし。
兄は、動物が好きだった。子供の頃は科学者になりたいと夢想していた。