近くて遠い恋
「隆斗は、それを知ってて応援しようとしたの?」
私が質問すると、隆斗は小さく頷いた。
カラオケボックスに入る前、2人でこそこそと話してるところは見ていた。
何言っていたか分かんないから気にしなかったけど、もしかしたら私のことだったのかもしれない。
「応援するつもりだった」
隆斗は右手で自分の顔を覆った。
何か後悔をしているみたいだった。
私は隆斗の言葉の不可解さに気づく。
『するつもりだった』
これってどーゆー意味なんだろう?
というか結論、隆斗は何をしたかったのだろう。
「……結局お前は何がしたかったんだとか思ってるだろ」
う、ばれてた。
鋭い視線に少し胸がドキリと跳ねる。