近くて遠い恋



「隆斗は、それを知ってて応援しようとしたの?」



私が質問すると、隆斗は小さく頷いた。



カラオケボックスに入る前、2人でこそこそと話してるところは見ていた。



何言っていたか分かんないから気にしなかったけど、もしかしたら私のことだったのかもしれない。



「応援するつもりだった」



隆斗は右手で自分の顔を覆った。



何か後悔をしているみたいだった。



私は隆斗の言葉の不可解さに気づく。



『するつもりだった』



これってどーゆー意味なんだろう?



というか結論、隆斗は何をしたかったのだろう。



「……結局お前は何がしたかったんだとか思ってるだろ」



う、ばれてた。



鋭い視線に少し胸がドキリと跳ねる。

< 24 / 30 >

この作品をシェア

pagetop