メロディ
寒さの厳しい所だった

いつものように
目を覚ますと

無音の世界、凍えそうな寒さで孤独感が襲う

それを紛らわすかのようににぎやかな夜の街へ
出掛ける毎日

ギターとタバコと
少しの小銭

けして重くもない荷物

人混みの中を歩いていても自分が存在しているのか
不安になる


いつもの地下街の隅に
腰かける

ヒンヤリとした床

ギターを持った瞬間、人が興味を示す

ギターを鳴らして自分の感情の全てをさらけだす

それで自分がここに存在している事を確かめる毎日だった






< 2 / 24 >

この作品をシェア

pagetop