正義の味方
恐怖>安心
キーンコーン・・・



授業と授業おあいだにある休み時間、わたしはクラスの違う美穂と一緒に廊下で喋っていた


「でさぁ~松本が・・」
「あはははっ!!!!!!まじうける!!!」
美穂のクラスの担任、松本バナシに花を咲かせていたときだった。


ドンッ

「いたっ!」

「あっ」

え?

「ご・・めん!」

美穂にぶつかってきたのは、女子だった。
それにしてもかなり見覚えがある・・
「あッ」思い出した。

「今のって、萩原梓(ハギワラ・アズサ)ちゃん?」
「・・そうみたいだね・・」
「同じ中学だったんでしょ?」
「・・うん」

高校入学時に美穂とわたしは知り合って、そのときは美穂の口からは梓のことばかりが出ていた。
そんなに友達を大切に出来る美穂がうらやましかった。

「美穂、最近梓ちゃんと喋ってるところみないけど・・なんかあったの?」
「まぁ~・・いろいろとねっ!」

笑っていたけど美穂の目は悲しんでいたように見えた。
そして
美穂の視線がわたしから外れると、わたしも美穂の目線を追ってみた。

―・・・そこには梓と、かなり悪目立ちをしている上原里奈(ウエハラ・リナ)のグループが目が入った

「・・・。」
「美穂?」
「梓、あのグループに入ってるんだって」
「えっ!?」

思わず声が大きくなった。

清楚でひかえめな梓には里奈のウループは全然合わない

「てゆーか。パシられてんだって」
「はぁ!?何で!!」
「うちも知らないってば・・。ただ、日に日にあいつらが梓に対する態度はエスカレートしてるんだって・・」
「そーなんだ・・」
って!!
「美穂!梓ちゃんと親友じゃなかったの!?」
「・・今は違うよ」
「・・?」
その話題にはもう触れてはいけないきがした
美穂がとてもツラい顔をしていたから
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