君に好きと伝えよう。
こんな気持ちで眠れない夜でも次の日はやってくる
『おはよう、寧々、奈々』
外で待っている陸の顔を私は見れなかった。
いつも通りの並び順で歩き、二人の楽しそうな会話を聞くと胃がキリキリと傷んだ。
『どうした、顔色悪くね?』
そんな異変に気付くのは陸じゃなくて海。
『別に』
『いや、別にじゃなくて』
あー本当に具合でも悪くなってきたかな。頭も痛いし苛立ちが止まらない。ここでもし私が倒れたら陸は心配してくれるのかな………
そんな事を考えながらフラフラ歩いてると、突然海が私の手を引っ張った。
『お前ら先に行ってて』
陸と寧々にそう言うと、私は訳もわからず学校とは違う方向に歩かされてしまった。