君に好きと伝えよう。
やっぱり海にこんな事言わなきゃ良かった。
あたしだって何でもかんでも寧々と比べたくなんかない。自分で自分の首を絞めてる?
分かってるよ、そんな事。
でもしょうがないじゃん。
寧々と私に差がなかったらここまで比べてない。
いつの間にかその差がどんどん開いて、
私が欲しいものを寧々が手に入れて、
羨ましいって、
寧々になりたいって思うのは当然じゃん。
『…っ………』
気付くと私は泣いていた。
海に馬鹿にされると分かっていながら、訳もわからない悔しさが込み上げる。
『ったく』
海は頭を掻きながら私の隣に座ってきた。
こんな時、陸なら優しく頭を撫でて涙を拭いてくれるけど、海は毎回面倒くさそうな顔をするだけ。