君に好きと伝えよう。



先に告白した方が勝ちじゃないけど、陸は優しいからきっと気持ちを受け止めてくれるって。

だから悔しかった。


私の気持ちが届かなかった事、
寧々が陸の彼女になった事、

全部、全部、

あのバレンタインのせいだって思ってた。


でも違ったんだ。

私のチョコは陸に届いてた。



『……っ………っ…』

私は再び海の前で泣いてしまった。


『おい、泣くなって』

『……うるさいっ!なんなの、あんた達ずっと私の事馬鹿にしてたの?陸も海もひどいよ!』


もう嫌だ。私だけ色々考えて悩んで、陸も海も大嫌い。



『だーから、ひどいのはお前だろ。いいか、よく聞け。あの日、本当に陸に手紙入りのチョコを渡したのか?なんて書いたんだよ?』


『はぁ?なんで内容言わなきゃいけないのよ?
どれだけ私を惨めにしたい訳?』


『いいから言え』


ガシッと肩を掴まれて、海の視線が私に突き刺さる


『…………きだって……』

『あ?』


『大好き、いつもありがとうって!!』


もうやけくそだ。笑いたきゃ笑えばいい。


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