君に好きと伝えよう。
└君に好きと伝えよう
『いや、寧々。私は別に寧々達を別れさせたいとかそういうのは全然思ってなくて……』
『ううん、違うの!』
寧々は首を横に振りながら、涙を拭った。
『私ね………奈々が陸を好きな事知ってた』
『え?』
『だって奈々、いつも陸を目で追ってるから。あの中学2年のバレンタインの日。奈々が陸に手作りチョコ作ってるのも知ってたよ。でも私も陸に告白するって決めてたから同じ日にチョコを渡した。選ぶのは陸だから……もし、フラれても相手が奈々だったら諦められるって。応援しようって決めてた』
寧々の本心。
こんな事初めて聞いた。
『でもその後、陸に聞いたら奈々からチョコは貰ったけど、いつも通りの義理チョコだったって。
だから私の勘違いだったのかなって……そう思う事で自分の罪悪感を消してた』
『寧々……』
『でもやっぱり奈々も陸が好きだったんだね』
私は寧々はなんでも完璧で、悩みなんてないって思ってた。
でもそんな訳ないよね。