君に好きと伝えよう。



なにそれ。

そりゃ、うじうじ悩んでる私を見て海は小馬鹿にしてたかもしれないけど、そんなにはっきり言う?

フラれる事前提で告白したとはいえ、失恋したんだからちょっとは慰めてくれてもいいじゃん。


『はいはい、どうせ私の事なんて陸は選びませんよ』

『当たり前だろ』

『そんな言い切る??私だって………』


『選ばせねーよ。
俺が陸にお前を選ばせない』


------------え?

なに、今なんて言ったの?




『だって俺、お前の事好きだし』

『へ?』


思わず変な声が出てしまった。


『へ?じゃねーよ。馬鹿』

海の耳が真っ赤に染まっていくのを見て、
私までそれが移る。



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