堕ちた
「ふざけてないで離してください。」






ひたすら足掻く私に彼はため息をついた。






「ふざけてないよ。





君は監禁されたの。僕に。」






とてもふざけてるようには聞こえない真面目なトーン。





本当に言ってるの?





サーーーーっと血の気が引いていくのがわかった。






ふざけてない。じゃあ本当に監禁されたってこと。







記憶がないのもうなずける。







この部屋がこんなに暗いのもうなずける。







現実離れした話に疑うわたしと






受け入れ恐怖が押し寄せてくるのを感じてるわたし






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