run and hide2~春の嵐~
宇宙の始まりがどんなだったかを知る人間はいないはずだ。だって目視できるわけがないから、想像でものを言うしかないわけだし。
バーンといってちりちりになってぐしゃっとなった、とかね。見たんかいな、アンタ。
というわけで、私もよく想像でものを言う。日常生活の色んなことを。ああなのかな、こうなのかなと想像しては一人で納得したり、憤慨したり、喜んだりしている。もうその状態は混沌とした宇宙の始まり(多分)と同じような状態になっているわけだ。何が何だか判らなくて、ぐちゃぐちゃの状態。それが私という一人の人間の、この小さな頭の中で起きるわけ。
そしてまさしく今、私の頭の中は「ビックバン」状態であると言えるのだ。
カオス。混沌。ぐーるぐる。
色んな情報や場面が無秩序に混じりあって、もう何が何だか判らない!って喚きだしたい状態。
私はムスっとした顔で、とりあえずテレビの中で爽やかな笑顔をしているお天気お姉さんを睨みつけている。
正輝が田中さんと一緒にいた。
そして、その夜でろでろに酔っ払って帰宅した私のケータイには、結局正輝からのメールも電話もなかった。それに落ち込むには余りにもアルコールに支配されていた私は、どうでもいいや~と鼻歌まで歌って、化粧も落とさずに布団に潜り込んだのだ。
そして、今、朝の7時42分。
リターン・トゥ・リアル。
強烈な二日酔いと共に強烈な悲しみに襲われている。
「・・・・うええええええ~・・・・」