オトナの恋を教えてください
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翌日、俺たちは夕方まで一緒に過ごした。
いろはは旅行に出ている設定だし、あまり早く帰ってもおかしい。
それに、気持ちを伝え合った直後だ。
情熱に任せた行為はできなくても、なるべく一緒にいたかった。
ともに朝食をとり、近所を散歩し、部屋で寄り添っているうちに時間は過ぎた。
別れるのが寂しい。
そんな気持ちになったのはいつぶりだろう。
「送るよ、いろはの家まで」
「うちは、……たぶん母がいるので」
「そっか、お母さんに挨拶はちょっと早いな。駅までにしとく」
いろはの住まう代官山までは井の頭線と東横線で30分ほど。
短い時間だけど、もう少しだけ並んでいたい。