オトナの恋を教えてください
「大丈夫です!必ず連絡します!」


追ってくれるな。
いろはの瞳がそう言っていた。

任せるしかないのか。

こんなかたちでいろはと母親の争議が始まってしまうことが悔やまれた。
いろはにとっては圧倒的不利なスタートになってしまう。


「いろは……本当に平気か?」


俺の呟きは、現実になる。


翌日いろはは会社を欠勤した。
まだ有休のつかないいろはは無給の欠勤扱いだ。

それなのに、休み。
おそらくは母親である三条姫子の考えだろう。

携帯は繋がらない。

斉田さんに頼んで連絡してもらっても、電源が切れている様子。

翌火曜も、次の水曜も、いろはは欠勤だった。

どうなってるんだよ、いろは。






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