恋に一番近くて遠い君~another story~
「そんな、みんなで割り勘しようよ。」
優しいな、美海は。
「いいんだって、教えてもらってるし。」
「それ言ったら私も......。」
「おいおい、女子に奢られる男子がいるかっての。」
「でも......。」
少しはフォローした方がいいかな?
「ここは陽生の言う通りにしよ。陽生なりの恩返しだよ。」
「天良......」
「まぁ陽生にかっこづけさせてあげろ。」
「そうそう、ってかっこづけてねぇよ。」
ううん、今日の君は少しかっこいいよ。
って、私は何を考えてるの!?
陽生がかっこいい!?ちょっと勉強のしすぎで疲れてるのかな?うん、絶対そうだよ。
脳内で1人わーわーしてるうちに陽生が会計を済ませていた。