恋に一番近くて遠い君~another story~

━━━━ざわざわざわ

｢んー見えない.....｡｣



目の前では幼馴染みであり一番の親友、一ノ瀬美海(いちのせ みみ)がクラスの振り分けが書いてある表を背伸びして頑張って見ていた｡


｢前の方に行く？｣



｢前に行くと押しつぶされそう...｡｣



周りには同じクラスになって喜んでる子、違うクラスになって悲しんでる子がたくさんいる｡





｢ははっ､お前のその身長じゃ見えないな｡｣



低い透き通った声｡小さい時は高かった声ももう男の子らしい声に変わっていた｡


自分では自覚していないであろう彼の笑顔は美海にしか向けない優しい笑顔｡



誰がどう見ても美海の事が好きだと書いてある顔｡



彼も私の幼馴染みの五十嵐 陸玖(いがらし りく)｡




そして私の




初恋の人━━━━