恋に一番近くて遠い君~another story~
まだ呆然としてるよ、あの子。
全く世話の焼ける子だよ.....。



「ほら、もう何してんの早く行きなよ。よかったじゃん、隣で。」



声をかけると少しびくっと肩をあげていた。どんだけ緊張してるのよ.....。



「ほら、はやく行きなって。」



と、私は美海の背中を押しながら陸玖の隣の席の方に行く。




「じゃあ後でね〜。」


「おう。」




去年は隣の席なった事ないのかな?
せっかくのチャンスだよ美海、頑張れ!




そして私も自分の席を探す。


キョロキョロと探していると陽生がニコニコしながら手招きをしていた。



ちょっと待って。
この展開ってまさか.........



「お前の席ここ。」




陽生はそう言うとさっきの陸玖のように隣の席をポンポンと叩いていた。



神様どうか、嘘と言ってください。

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