あの日のページ。
―蓮side―
俺は心友の✩山平竜輝✩(やまひらりゅうき)と帰ろうとして廊下を歩いていた。
やべー忘れ物した。
「竜輝ー。俺忘れもんしたから先に昇降口行っててー。」
「はー?仕方ねーな。早くしろよー。」
「さんきゅ。」
俺は小走りで教室に戻った。
教室に入ると女の子が黒板を消していた。
今日の初日直って男じゃなかったっけ…。
「届かねぇの?」
そう言いながら精一杯背伸びしてる彼女に近寄って黒板を消してあげた。
黒板消しを返すために彼女の方を向いたがしたを向かないと彼女の顔が見えなかった。
小さくて俺が軽くからかったら顔を赤くしてうつむいてる。
可愛いな…。
って俺何考えてんの。キモ。
俺は彼女と軽く話したあと教室から出た。
帰り道竜輝がなんか言ってるけど話が頭に入ってこなかった。
なぜか俺はあの顔を赤くした子のことを考えていた。
「結城…美鶴…。」