まだ、心の準備できてません!
ここでは持ち込んだ商品のラッピングサービスも行っている。
商店街で買ったものを持ってきて、“綺麗に包んでくれる?”と言われることもよくあるのだ。
私はレジのカウンターに回り、百八十センチはあるだろう背の高いイケメンさんを見上げて問い掛ける。
「お品物は……」
「これなんだけど、いいかな」
ビジネスバッグを漁る手から取り出されたのは、可愛らしいクマの形をした、手の平サイズの小さなビン。中には色とりどりのキャンディーが入っている。
こんなキュートなものを大人の男性が持っているのは、ホワイトデーくらいしか見ない気が……。
少し意外に思ってクマさんと目を合わせていると、彼が穏やかな表情で言う。
「とびきり豪華にお願いします」
「……はい」
了承したものの、私の頭にはハテナマークが飛び回る。
誰かにあげるんだよね……。彼女? にしては、クマさんのキャンディーってちょっと幼いような気もするし、豪華に包むならもっとリッチなプレゼントにした方がいいのでは。
あ、もしかして自分の子供の誕生日のプレゼントとか?
見たところ三十歳前後だろうし、小さい子供がいても不思議じゃないか……。
チラリと見上げると、腕時計を確認していた彼が横目で私に視線を向け、ふっと微笑んだ。
なんだかわからないけど妙にセクシーで、勝手に胸が跳ねる。
商店街で買ったものを持ってきて、“綺麗に包んでくれる?”と言われることもよくあるのだ。
私はレジのカウンターに回り、百八十センチはあるだろう背の高いイケメンさんを見上げて問い掛ける。
「お品物は……」
「これなんだけど、いいかな」
ビジネスバッグを漁る手から取り出されたのは、可愛らしいクマの形をした、手の平サイズの小さなビン。中には色とりどりのキャンディーが入っている。
こんなキュートなものを大人の男性が持っているのは、ホワイトデーくらいしか見ない気が……。
少し意外に思ってクマさんと目を合わせていると、彼が穏やかな表情で言う。
「とびきり豪華にお願いします」
「……はい」
了承したものの、私の頭にはハテナマークが飛び回る。
誰かにあげるんだよね……。彼女? にしては、クマさんのキャンディーってちょっと幼いような気もするし、豪華に包むならもっとリッチなプレゼントにした方がいいのでは。
あ、もしかして自分の子供の誕生日のプレゼントとか?
見たところ三十歳前後だろうし、小さい子供がいても不思議じゃないか……。
チラリと見上げると、腕時計を確認していた彼が横目で私に視線を向け、ふっと微笑んだ。
なんだかわからないけど妙にセクシーで、勝手に胸が跳ねる。