まだ、心の準備できてません!
ちょっとちょっと、何この状況……! これはアレよ、ブライズで飲んだ時と同じ危険な香りがする!
でも、ここはオフィス。お酒を飲んでいるわけでもないし、この間みたいに都合良く眠りに落ちてはくれない。
どうしたらいいのー!?
……と、心の中では大騒ぎだけど、動かすこともやっとの唇からは、カタコトの言葉が漏れる。
「い、言ってること、意味わかんない……」
「いいよ、今はわからなくても」
私の耳と頬に触れ続ける彼は、「でも」と穏やかな口調で続ける。
「俺にこうされて、自分がどう感じてるかはわかるだろ」
セクシーさを存分に含んだ声に、ドキン、と大きく心臓が揺れ動いた。
どう感じてるか?って……。
ものすごくドキドキして、触れられている部分だけが火傷しそうなほど熱い。
……ううん、それだけじゃなくて、心の奥も。
熱く疼いて、でも不快ではない。
ここがオフィスだとか、目の前の相手がライバルだとか、そんなことも関係なく思えるくらい、今の私は浅野夏輝という男にただ意識を支配されている。
この感覚、初めてじゃないな。むしろ懐かしい。
以前同じ感覚に陥ったのは、いつだっけ──。
でも、ここはオフィス。お酒を飲んでいるわけでもないし、この間みたいに都合良く眠りに落ちてはくれない。
どうしたらいいのー!?
……と、心の中では大騒ぎだけど、動かすこともやっとの唇からは、カタコトの言葉が漏れる。
「い、言ってること、意味わかんない……」
「いいよ、今はわからなくても」
私の耳と頬に触れ続ける彼は、「でも」と穏やかな口調で続ける。
「俺にこうされて、自分がどう感じてるかはわかるだろ」
セクシーさを存分に含んだ声に、ドキン、と大きく心臓が揺れ動いた。
どう感じてるか?って……。
ものすごくドキドキして、触れられている部分だけが火傷しそうなほど熱い。
……ううん、それだけじゃなくて、心の奥も。
熱く疼いて、でも不快ではない。
ここがオフィスだとか、目の前の相手がライバルだとか、そんなことも関係なく思えるくらい、今の私は浅野夏輝という男にただ意識を支配されている。
この感覚、初めてじゃないな。むしろ懐かしい。
以前同じ感覚に陥ったのは、いつだっけ──。