まだ、心の準備できてません!
「先日、トワルにテレビの取材が来たんです。そこで、マシロのことも宣伝しておきましたよ、という報告を」
……なんか、上から目線じゃない?
“トワルはテレビの取材が来るほど素敵な店なんだ、いいだろう。お情けで君達のことも宣伝しておいてあげたよ、はははは”
っていう、悪魔の声が私には聞こえるんですけど。
口元を歪めていると、阿部さんはムスッとした顔を崩さず言う。
「それはご丁寧にどうも。でも、本当にそれだけですか?」
疑心を露わにして目を細める彼女に、浅野さんは当然とでも言うように「はい」と頷く。
そして、何かを思い出したようにこう付け加えた。
「あぁ、あと『阿部さんのような綺麗な方はテレビ映えするし、ファンになってくれる人もいるだろうから、もし取材を受ける時が来たら彼女を全面的に押し出した方がいいですよ』と言っておきました」
「へ……?」
予想外の言葉だったのか、間の抜けた声を漏らしてキョトンとする阿部さん。
あー出た出た、腹黒王子の上手い文句が! もちろん阿部さんは綺麗な美魔女さんだし、言っていることは間違ってないのだけど。
大丈夫かな……浜名さんみたいにほだされちゃったりしない?
不安になりつつ横目でちらりと見やるけれど、彼女は再び無愛想に戻り、呆れたようなため息を吐く。
……なんか、上から目線じゃない?
“トワルはテレビの取材が来るほど素敵な店なんだ、いいだろう。お情けで君達のことも宣伝しておいてあげたよ、はははは”
っていう、悪魔の声が私には聞こえるんですけど。
口元を歪めていると、阿部さんはムスッとした顔を崩さず言う。
「それはご丁寧にどうも。でも、本当にそれだけですか?」
疑心を露わにして目を細める彼女に、浅野さんは当然とでも言うように「はい」と頷く。
そして、何かを思い出したようにこう付け加えた。
「あぁ、あと『阿部さんのような綺麗な方はテレビ映えするし、ファンになってくれる人もいるだろうから、もし取材を受ける時が来たら彼女を全面的に押し出した方がいいですよ』と言っておきました」
「へ……?」
予想外の言葉だったのか、間の抜けた声を漏らしてキョトンとする阿部さん。
あー出た出た、腹黒王子の上手い文句が! もちろん阿部さんは綺麗な美魔女さんだし、言っていることは間違ってないのだけど。
大丈夫かな……浜名さんみたいにほだされちゃったりしない?
不安になりつつ横目でちらりと見やるけれど、彼女は再び無愛想に戻り、呆れたようなため息を吐く。