まだ、心の準備できてません！
「皆さんの知り合いに食品関係の会社に勤めてる人はいるかしら？　それか、イベントでプレゼントを用意する機会のある人。もしいたら紹介してほしいの。
このとびきりキュートな子……あ、ホワイトちゃんって言うんだけど、紹介してくれたら彼女がすっごく助かるのよ～！」


明るくハキハキと話すジャスミンさん。

やっぱり、私のために呼び掛けてくれたんだ……。

彼女の優しさに胸がじーんとする。もうホワイトちゃんって源氏名が浸透してもいいや！


そんなふうに思いながら感謝していると、ジャスミンさんはマシロがどういうお店なのかを詳しく紹介してくれた。

それを聞いたお客さん達からは、こんな声が上がる。


「食品会社に勤めてる知り合いがいるから聞いてみるよ」

「私の旦那も来月会社のクリスマス会らしいのよね。プレゼント用意するならマシロさんでって言っておくわ」


あちこちから聞こえるありがたい言葉に、私は感動しながら「ありがとうございます！」と頭を下げた。

皆温かい笑顔を見せてくれていて、それだけでなんだか勇気付けられる。

すると、私の肩に大きな手がぽんっと乗せられる。


「どう？　アタシの影響力すごいでしょう」


見上げた先のジャスミンさんが得意げな笑みを浮かべて言うから、私も笑ってうんうんと頷いた。

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