まだ、心の準備できてません!
全身黒に包まれたスタイルの良い男性と、ベージュのコートから赤いスカートを覗かせる女性は、間違いなく浅野さんと三木さんだ。
ここって、もしかしてトワルの社員専用の駐車場?
ふたりとも、まだ仕事をしていたのだろうか。
浅野さんの顔は見えないけれど、三木さんは無愛想ではなく、表情豊かに話している。
何故だか胸がざわめき始め、ふたりから目が離せない。何を話しているのか気になって、耳もダンボになってしまっているし。
こんなことする必要ないのに、私何やってるんだろ……。
自分の行動に、陽介も私自身もハテナマークを浮かべていると。「真白さんって……」という透き通る声をキャッチし、ドキリとしつつ耳を澄ませる。
「お花好きの素敵な彼氏さんがいらっしゃったんですね。私はてっきり、浅野さんに気があるのかと」
いやいやいや、三木さん!! なんかいろいろ間違ってる! ていうか、何で私の名前が出てくるの!?
陽介と目を見合わせ、複雑な顔になってまたふたりに目を戻すと同時に、浅野さんがふっと鼻で笑った。
「そんなことあるわけないだろ。むしろ逆だよ、彼女は俺を嫌ってる」
あれ、なんかちょっと意外な反応。
彼の言動はいつも自信に満ちているように感じるから、私のこともうまく取り込めていると思われているのかと……。
ここって、もしかしてトワルの社員専用の駐車場?
ふたりとも、まだ仕事をしていたのだろうか。
浅野さんの顔は見えないけれど、三木さんは無愛想ではなく、表情豊かに話している。
何故だか胸がざわめき始め、ふたりから目が離せない。何を話しているのか気になって、耳もダンボになってしまっているし。
こんなことする必要ないのに、私何やってるんだろ……。
自分の行動に、陽介も私自身もハテナマークを浮かべていると。「真白さんって……」という透き通る声をキャッチし、ドキリとしつつ耳を澄ませる。
「お花好きの素敵な彼氏さんがいらっしゃったんですね。私はてっきり、浅野さんに気があるのかと」
いやいやいや、三木さん!! なんかいろいろ間違ってる! ていうか、何で私の名前が出てくるの!?
陽介と目を見合わせ、複雑な顔になってまたふたりに目を戻すと同時に、浅野さんがふっと鼻で笑った。
「そんなことあるわけないだろ。むしろ逆だよ、彼女は俺を嫌ってる」
あれ、なんかちょっと意外な反応。
彼の言動はいつも自信に満ちているように感じるから、私のこともうまく取り込めていると思われているのかと……。