【完】CHESS-WHITE or BLACK-(誤字脱字加筆修正中P194まで修正完了済)
「……なんだよ?」
俺に抱きついてきた智菜
「…うぅ~…ヒック……」
泣いてるのか?
「………どうしたんだよ」
「智也が、っ、無理してるから、っ!」
「無理なんてしてねぇよ。
俺は1番いい方法を考えて……」
「なら、ならっ!
なんで泣きそうな顔してんの?!」
………泣きそうな顔?
俺は…別に…そんな顔なんて…
ーポトッ
床に一粒の水滴が落ちた
俺は自分の顔を触る
「……………ない…て、る?」
自分でもビックリだ
まさか、泣くなんて思ってなかったから
「もう、智也は楽になっていいんだよ」
智菜は涙を拭って俺を見つめた
「そうだな。……ありがとな、智菜」
智菜の頭を撫でる
俺もいつかこの思いを
忘れることができるのだろうか
いや、できないだろうな
叶わない思いだろうけど俺はお前が……
────好きだよ。莉琉
葛城 智也side end